研究概要

代表者氏名松本 望(まつもと のぞみ)
代表者所属機関日本社会事業大学社会福祉学研究科
役職・課程博士後期課程
助成年度2012年度

研究テーマ

認知症グループホームにおける「虐待予防評価尺度」の開発

研究概要

 認知症高齢者が増加する中,認知症グループホーム(以下,GH)はその専門的支援機関として,注目を集めている.しかしGHは「閉鎖性」「密室性」が高く,虐待の「発生」「潜在化」が懸念されており,GHでは虐待そのものの「予防」が強く求められている.
 そこで本研究では,有効性・実効性の高い虐待予防に向けた方策を明らかにすることを目的に,信頼性・妥当性のある「虐待予防評価尺度」の開発を目指した.
 研究方法としては,虐待の発生リスクを軽減・緩和する要因を「虐待予防因子」と定義し,先行研究のレビュー,インタビュー調査により「虐待予防因子」を幅広く抽出した.そして質問紙調査を実施し,虐待発生リスクとの関連等を明らかにし,尺度としての信頼性・妥当性の検証を試みた.
 その結果,本研究で開発した「虐待予防評価尺度」は,一定の信頼性・妥当性があることが示唆され,今後はさらに分析を進めるとともに,研究を蓄積させていくことが課題として残された.