研究概要

代表者氏名柳原 崇男(やなぎはら たかお)
代表者所属機関近畿大学理工学部
役職・課程講師
助成年度2012年度

研究テーマ

郊外型住宅地における買い物弱者の実態と支援方法に関する研究

研究概要

 高齢化や人口減少により,自宅近くの買い物施設の撤退が増加したことに加え,高齢のため自動車を運転できない等の理由から遠方の街まで出かけることが困難に感じる人々が多くなっている.本研究が対象としている大都市郊外部においても,同様のことが起こりつつある.そこで,本研究は郊外住宅地における買い物困難者への支援方法に関する基礎的研究と位置づけ,買い困難者の現状把握と買い物支援の利用意向の把握,買い物支援を実施した場合の身体活動量の変化の把握,買い物支援の取り組みを実施した.
 その結果,本当に買い物に困っている人は,1.5%とそれほど多くないが,やや困る程度まで含めると約13%程度の人が買い物困難者であり,女性が多く,年齢も70歳以上が多い.以上の結果を踏まえ,緑ヶ丘地区において,住民運営型地域交通の試験運行を実施した.利用者からの意見は便利であるということであったが,今回の試験運行では委託費の関係で,自治会が一定の費用負担をしており,地域での合意形成が地域主体の買い物支援事業の大きな課題である.