研究概要

代表者氏名江原 朗(えはら あきら)
代表者所属機関広島国際大学医療経営学部
役職・課程教授
助成年度2013年度

研究テーマ

小児科医のいない過疎地における乳幼児健診および予防接種の実態把握

研究概要

 小児科標榜医(主ないし従として小児科を標榜する医師)がいない全国231町村における小児保健事業の実施状況を解析した.
 1歳6か月児健診や3歳児健診の受診率は,小児科標榜医の有無で大きな差異を認めなかった.しかし,小児科標榜医がいない町村の平成23年度における接種率は,三種混合ワクチン1期追加やポリオワクチン2回目で低い傾向がみられた.
 乳幼児健診と予防接種の実施方法には違いが見られた.乳幼児健診では,ほとんどの町村が集団健診を実施していた.そして,約7割の町村は町村外の医療機関から「小児科医」の派遣を受けており,その主な派遣元は二次医療圏内の「病院」であった.
 一方,三種混合,ポリオおよび麻しん・風しん接種では,約8割の町村が個別接種を行っていた.また,担当する医師の診療科を「小児科」および「内科・小児科」(従として小児科を標榜)に限定する町村は約3割に過ぎなかった.