代表者氏名 | 大谷 順子(おおたに じゅんこ) |
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代表者所属機関 | 大阪大学大学院人間科学研究科 |
役職・課程 | 准教授 |
助成年度 | 2013年度 |
被災高齢者の現状と課題に関する国際比較研究
本研究は、日本の被災高齢者に関する研究を踏まえ、中国四川省やNZクライストチャーチの事例を取り上げたアジア太平洋地域における国際共同研究である。本研究の目的は、アジア太平洋地域で発生した自然災害の事例をとりあげ、中長期的な被災高齢者へのサポート対策に関して国際共同の学際的アプローチを用いて探り、国際比較研究を行うことで、被災高齢者サポートの新たな施策を導くことである。その中でも、高齢者が社会参加でき、生きがいを持つことができる健康的な地域コミュニティ再生と、市民活動の活性化を伴う生活復興に焦点をあてる。事例として、人口高齢化が急速に進んでいる国と地域で起きた大地震の被災地を取り上げた。どちらも、被災により、若者の流出が加速している地域である。具体的には、2008年の中国の四川大地震の被災地および2011年のニュージーランドのクライストチャーチ被災地において現地調査を行った。どちらも、研究代表者や共同研究者らがこれまで調査を行ってきたところであるが、本研究助成により、さらに、四川の被災地では、震災後に中国社会で芽生えたNGOによる高齢者支援施設の訪問調査を行った。クライストチャーチでは、その事務所も被災し移転したNGOであるAGE CONCERNにおける訪問調査を行った。