研究概要

代表者氏名鈴木 康江(すずき やすえ)
代表者所属機関鳥取大学医学部保健学科
役職・課程教授
助成年度2015年度

研究テーマ

早産・低出生体重児の幼児期の成育状況と成育環境に関する出生前からの母子コホート研究

研究概要

現在,低出生体重児が増加している.早産や低出生体重児では育児上の問題を抱えるものが多い,特に子どもの発育や発達,しつけなどに困難感を訴え,育児困難を感じる家族が多いことが分かっている.今回,妊娠中から生後3年までの追跡調査を実施した.その結果,身体的成長発達については,早産児,低出生体重児は正期産児,適正体重児に比べ遅れていた.生活の中では,早産児では母子での遊び時間,外出機会,パートナーと子どもの話をする機会が少なかった.一方,同年代の子供を持つ保護者同士で交流する機会が多かった.パートナーの育児協力がないと感じている者が有意に多という特徴があった.育児をしている時間内での母親の形態・モバイル使用時間と子どものテレビ・DVD視聴や携帯・モバイルで遊ぶ時間は早産,低出生体重にかかわらず,関連しており,母親と子どもの生活が相似していた.早産,低体重児の育児環境の特徴が明らかになった.健全な育成のための在り方について更に調査研究が必要である.