代表者氏名 | 梅谷 聡子(うめたに さとこ) |
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代表者所属機関 | 同志社大学社会学研究科 |
役職・課程 | 博士後期課程 |
助成年度 | 2017年度 |
児童養護施設における子どもの自立の構成要素に基づく自立支援モデルの構築−インケアの役割に着目して
本研究は、児童養護施設のインケアにおける子どもの自立の構成要素に基づく自立支援モデルについて検討することを目的としている。研究方法として、児童養護施設退所者、社会的養護のアフターケアを行う支援者へのインタビュー調査と、イギリス、デンマークのソーシャルペタゴジーに関する文献研究とフィールド調査を行った。研究の結果、児童養護施設の子どもの自立の構成要素として、「安全安心な生活空間で生活する経験」、「信頼できる人間関係を築く経験」、「施設外でのつながりを築く経験」が明らかになった。さらに、日本の社会構造がもたらす子どもの自立の過程における家族関係への依存が考察されたが、児童養護施設は、こうした社会構造の変革への働きかけをどのように行っていくかが課題であることも示唆された。