代表者氏名 | 岩瀬 弘明(いわせ ひろあき) |
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代表者所属機関 | 神戸国際大学 リハビリテーション学部 |
役職・課程 | 専任講師 |
助成年度 | 2017年度 |
高齢患者の抑うつ症状に関する調査と活動量計を用いたアプローチ法の構築
本研究の目的は,①高齢入院患者の抑うつ症状の有症率を調査,②抑うつ症状が身体機能,精神・心理機能,身体活動量の改善に与える影響を検討,③身体活動量計を用いて抑うつ症状の改善に取り組むものである。研究の結果,①高齢入院患者の47.1%が抑うつ症状を有しており,②入院時に抑うつ症状の有無によって,身体機能や精神・心理機能,身体活動量に有意差は認められないが,退院時を比較すると抑うつ症状を有する者の方が身体機能,精神・心理機能,身体活動量の全てにおいて,各変化率が有意に低いことから,抑うつ症状はリハビリテーションの阻害要因である可能性が示された。さらに,③身体活動量計を用いて歩数の目標設定を行い,患者自らにセルフモニタリングさせる介入法を行った結果,リハビリテーションのみを行うよりも身体機能,身体活動量の変化率が有意に高くなったことから,身体活動量計を用いたアプローチ法の有用性が示された。