研究概要

代表者氏名髙田 聖果(たかだ せいら)
代表者所属機関東京医科歯科大学大学院 
保健衛生学研究科
役職・課程博士課程
助成年度2019年度

研究テーマ

認知症グループホームにおける認知症高齢者へのアドバンスケアプランニング(ACP)の実践と有効性の検討―ACPと本人の意向の尊重との関連の検討―

研究概要

目的:認知症グループホームにおけるアドバンスケアプランニング(ACP)の実施状況 及び看取りの質や本人の意向の尊重との関連を明らかにすることを目的とした。

方法:全国の認知症グループホームのうち、無作為抽出した2,000施設の職員各2名に無記名自記式調査票を郵送した(調査期間:2020年8月~9月)。2種類の調査票(施設管理者が回答する管理者票と調査票配布日から最も近い日に亡くなった入居者の計画作成担当者が回答する計画作成担当者票)により、各回答者、所属施設、及び亡くなった入居者の方に関する内容を尋ねた。

結果:有効回収数は652セット(有効回収率:32.6%)であった。ACPの実施状況は、看取りの質(OR:1.06、95%CI:1.03-1.06)、看取りの満足度(OR:1.04、95%CI:1.02-1.06)、看取りへの本人の意向の反映(OR:1.06、95%CI:1.05-1.08)と関連した。

結論:認知症グループホームにおける入居者へのACP実施は、看取りの質や満足度、本人の意向の尊重と関連することが明らかになった。今後はACPの実施につながる要因などを検討していく必要がある。