| 代表者氏名 | 齊藤 友子(さいとう ともこ) |
|---|---|
| 代表者所属機関 | 大分大学教育学部 生活技術教育講座 |
| 役職・課程 | 准教授 |
| 助成年度 | 2022年度 |
A県で発生する面前DV事例の養育者・こどもの背景要因と地域性との関連を検討する-後ろ向きコホート研究-
2019年度にA県内の児童相談所が虐待として認知した児童虐待対応件数1764事例のケースファイルを対象とし、ケースファイルに記載されている内容から「家族の基本属性」「養育者のリスク要因」「子のリスク要因」「その他」の4つのグループに分け、児童虐待の発生要因とされている内容を変数とし、カテゴリー付けし数量処理したものをデータとして扱いデーターベースを作成した。研究デザインは、(1か年のため)ケースコントロールスタディで、調査期間は2023年1月~2023年10月。自治体規模と基本属性、リスク要因等をBonferroni法による多重比較で検討し、面前DVと各要因を多重ロジスティック回帰分析を用いて検討した。
面前DVは人口10万-20万未満、1万- 5万未満で相対的に多く、支援度 Ⅰ Ⅱは、人口10万-20万未満で、支援度Ⅳでは10万-20万未満において相対的に多かった。A県では中規模都市に比較的重篤な事例が多い傾向が分かった。この背景には被虐待児の9割が地域で生活をしていること(笹井,2017)や、地域の社会資源の課題が指摘 (梶原,2020)されていることを考えあわせると、A県の10万-20万未満の自治体の地域資源の課題等も踏まえて検討する必要がある。また、面前DV有/無と父親の嗜癖行動(物質、プロセス、関係依存)の調整オッズ比が1より大きく、面前DVには父親の嗜癖行動と関連がある事が明らかになった。今後は、継続ケースとして発展する事例を追跡し父親の嗜癖行動や障害等について更に検討する。